こんにちは！パーソナルジムギフトです。
本日は近年健康食として話題のオートミールについてご紹介いたします！
オーツ麦を脱穀して加工された、スーパーフードとも名高い「オートミール」。
最近では「オートミールはダイエットに良い」と言われるのも聞くことが多くなっていますね。ボディビルダーの中でも減量期にはオートミールを食べる、という人も多くいます。実際僕自身も増量・減量関係なく頻繁に食べます。
この記事では、実際にオートミールにどのような効用があるのか、
何故ダイエットとトレーニング両方に最適な選択肢なのかを詳しく説明していきます。
オートミールとダイエット・筋トレに関する効果
さて、早速ですがオートミールの何が良くてダイエットと筋トレに最適なのかを、簡単なリストで見ていきましょう。
オートミールとダイエット・筋トレ
ダイエット・筋トレに必要なビタミンやミネラルが豊富
食物繊維が豊富
低GI値の炭水化物＋脂質とタンパク質の含有量が多いため血糖値の急激な上昇を防ぐ
βグルカンの効果でコレステロール値やインスリンへの良い影響
腹持ちが良い
簡単にタンパク質や他の炭水化物と組み合わせることができる
簡単に調理でき、時間短縮にもなる
トレーニング前の食事にも最適
さて、色々なメリットを挙げましたが、ざっとまとめると『栄養が豊富で血糖値も上げにくく、調理も簡単な腹持ちが良いエネルギー源』といったところです。
さて、簡単にオートミールの効能を理解してもらったところで、詳しく体への効果を解説していきたいとおもいます。
ビタミン・ミネラルの豊富なオートミール
オートミールはオーツ麦と呼ばれる穀物を挽いて食べやすくしたものです。
昨今ではインスタントオーツやロールドオーツなど、より食べやすい形に加工したものが販売されていますが、本来はえんばくと呼ばれる少し大きめの粒のような形をした穀物で、水を吸収して膨らむ特性があります。
栄養成分
1カップ (約40g)
水調理、非加塩 (234g)
熱量(kcal) 166
脂質 3.6g5%飽和脂肪酸 0.7g4%多価不飽和脂肪酸 1.3g一価不飽和脂肪酸
1gコレステロール 0mg ナトリウム9mg
炭水化物 28.1g 食物繊維 4g 糖類 0.6g タンパク質5.9g
脂質とタンパク質（麦タンパク）が多く含まれる
基本的な成分を見ると、脂質、タンパク質の量が穀物としてはかなり多いことが分かります。
ダイエットやトレーニングをされている方は様々な食物から多種多様なタンパク質を摂る事も必要なので、良い麦たんぱくの供給源です。また、普段からあまり肉・魚類を食べない、もしくはベジタリアンの方には優秀なたんぱく源となるでしょう。
例えば健康と言われている玄米の成分と比べてみてみると：
玄米100g（165kcal）タンパク質：2.8g、脂質：1.0g
オートミール40g（166kcal）タンパク質：5.9g、脂質：3.6g
同じカロリーでオートミールの方が2倍以上のタンパク質、3倍以上の脂質を含んでいるのです。
さて、タンパク質と脂質が豊富である事のメリットは2つあります。
タンパク質の摂取量を増やすことができる
食事の吸収をゆっくりにし、腹持ちをよくする
タンパク質の摂取量を増やすことは筋肉を増やすことにつながります。
筋トレを行う人はもちろん、筋肥大や筋力強化のためにタンパク質は必須のものでありますが、ダイエットをする人もタンパク質は非常に有益なものです。
・ダイエットをする人も筋肉をつけることで自分の代謝を増やすことができ、結果的によりカロリーを消費することができます。
・タンパク質を摂取することで満腹感が生まれ、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できるのです。
また、脂質をある程度摂取すると、食べ物の消化・吸収が遅くなり、脂肪として蓄えられるのを防ぐ効果もあります。更に、消化・吸収が遅いということはトレーニング中に継続的にエネルギーを供給することができるのです。
でんぷんとレジスタントスターチ
また、炭水化物に関しては、ゆっくりと消化されるでんぷんをより多く含んでいます。
ゆっくりと吸収される→血糖値の上昇が緩やかということで、ダイエットやトレーニング前のエネルギー摂取にも適していると言えます。
特にオートミールは、レジスタントスターチと呼ばれるデンプンを多く含んでいます。
このレジスタントスターチは食物繊維と似た働きをするでんぷんで、胃腸内の環境を整え血糖値の上昇を抑えてくれる、という特徴があります。特に胃腸内の環境は、良いバクテリアの割合が良ければ良いほど体の調子や健康もよくなるため、整腸作用はダイエットだけでなく一般的な健康維持にも非常に重要な効能でもあります。
ビタミンB6やミネラルも豊富
オートミールに含まれる主なビタミン・ミネラルは以下の通りです：
ビタミンB類（6、チアミン、パントテン酸）
葉酸
マグネシウム
銅
亜鉛
鉄
マンガン
カルシウム
ビタミンB群、特にB6は豚肉などに豊富に含まれていることで知られていますが、筋肉の合成に欠かせないビタミンの一つです。よくサプリメントにビタミンB群が入っていることがありますが、筋力の増加作用や合成を促進させる作用が研究で発見されているからです。
もちろん、ビタミンB群はダイエット中にも不足しがちなビタミンの1つでもあるため、多少オートミールから摂取することも可能です。
その他のミネラルでは、マグネシウムやカルシウムは骨の形成に関わりますし、鉄は酸素の運搬やタンパク質・酵素の代謝に関係しています。亜鉛は男性ホルモンであるテストステロンの分泌を促したり、炭水化物の代謝と関わりがあります。
その他のミネラルも、ダイエットや筋トレと直接的な関係があるわけではありませんが、健康状態を維持するためには必須の栄養素ばかりです。
特にダイエット中は摂取する栄養素が偏りがちになるため、色々な食物から色々な栄養素をとることを心がけると良いでしょう。
抗酸化物質のアベナンスラミドが豊富
抗酸化物質は、細胞が傷つけられる過程を防ぐ役割があり、老化の防止や脳内の炎症を抑える作用があることで知られています。
オートミールの中に多く含まれている抗酸化物質はアベナンスラミドと呼ばれ、体内の窒素酸化物を増やすことで血圧を下げる作用があります。
更に窒素酸化物の生産を増やすことで、血管の拡張作用を引き起こし、血液の流れを改善する効果もあります。
筋トレを行う人であれば、トレーニング時により多くの血液を対象の筋肉に送ることで、筋力増強と筋肥大の作用を引き起こすことができます。
つまりこのアベナンスラミドは血管を拡張させることで筋力増加や筋肥大を促してくれるのです。トレーニーにとっては嬉しい効果ですね。
食物繊維のβグルカンと血糖値
最近注目されているのはオート麦に含まれている食物繊維の一種であるβグルカンと呼ばれる食物繊維です。βグルカンは食物繊維の中でもジェル状の溶液を形成する独特なものです。
通常、βグルカンはオート麦の中に2.8～8.5％の割合で含まれており、LDLコレステロール（悪玉コレステロール）の減少、胆汁酸の分泌促進による脂肪消化の促進、そして血糖値とインスリンレベルの減少の効果も見られている、優れた食物繊維です[2]、[3]、[4]、[5]。
ダイエットや減量で気を配るべき点の一つとして、食事後の血糖値コントロールが重要ですが、βグルカン含む食物繊維が豊富なオートミールは血糖値の下げる効果を持っているだけでなく、水分も多く吸収するので満腹感も得やすい事から、食事制限を行っている場合にも血糖値のコントロールと食事管理がしやすくなり、一石二鳥な穀物なのです。
βグルカンのここがスゴイ！
悪玉コレステロールを減らす
胃腸内の環境を整え、消化・吸収を助ける
血糖値を下げる
満腹感が得やすくなる
オートミールを食べる時の注意点
こんなメリットしかないオートミールですが、食べる時・日々の食事に導入する時に注意してほしい点が3つあります。
人によってはお腹の張りを感じることがある
脂質は少し多めのため、食べ過ぎに注意する
オートミールの種類によってはGI値に違いがある可能性がある
腹持ちが良いためダイエットに向いていることが確かですが、水分をよく吸収して胃の中にたまり、胃に不快感を与えてしまうこともあります。
実際に僕自身、初めてオートミールを夕食に食べた翌日の朝、少し胃もたれのような感覚が残っていました。
何回か続けて食べているうちにその感覚もなくなりましたが、あまり多くのオートミールを食べてしまうと胃にたまってお腹に張りを感じてしまうことがあるため、注意です。
また、脂質の含有量は穀物の中でも多い部類であるため、食べ過ぎるとカロリーを取り過ぎてしまいます。栄養は豊富ですが、ほどほどにしましょう。
オートミールの種類とGI値
そしてもう一つ、オートミールの種類によって血糖値の上昇幅が変わる可能性があることに注意です。
市販のオートミールには3つの種類があり、①スティールカットオーツ②ロールドオーツ③インスタントオーツがスーパーやオンラインストアで確認できます。
①スティールカットオーツは加工がほとんどされておらず、ただオーツ麦がざくぎりにされて販売されているものです。少し調理時間が長くかかりますが、加工が最低限しかされていないものです。
②ロールドオーツは食べやすいように表面を広くし、熱や水に反応しやすいため調理が比較的簡単に行うことができます。加工過程は①より多いです。
③インスタントオーツは細かく加工されている非常に簡単に調理が可能なオートミールで、1分もあれば温かく召し上がれます。加工過程は3つの中で一番多いです。
これら3つのオーツはそれぞれ食べやすいようにカットされていますが、加工が多ければ多いほど粒は細かく、消化・吸収がされやすくなるのです。
つまり、インスタントオーツのような非常に食べやすい小粒のものは、スティールカットオーツに比べてGI値が高い、つまり血糖値を上げるのが早いことが考えられるのです。
また、加工過程が多いほど本来の栄養素が失われている可能性があります。
実際、Youtubeで公開されているDr. Rasiと呼ばれる人の研究ではこの３種類のオートミールで血糖値の上昇に違いが見られていることが指摘されています。
時間がない人はインスタントオーツを買ってしまいがちですが、できるだけ栄養価の損なわれていない、GI値の低いオートミールを選ぶことで、ダイエットや筋トレには本来のオートミールの効果が発揮されると思います。
ダイエット・健康に良いオートミール
オートミールに関して簡単な説明をいたしましたが、多少はご理解していただけたでしょうか。オートミールの有用性をまとめると…
ゆっくり消化されるでんぷんによる整腸機能と満腹感充足
穀類の中ではタンパク質・脂質が非常に豊富
脂肪酸のバランスが良好で、ビタミン・ミネラルも含まれる
ユニークな食物繊維・βグルカンによるダイエット効果
オートミールの種類にはご注意
参考文献
Nutritional advantages of oats and opportunities for its processing as value added foods – a review. Retrieved from https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4325078/
Flow Properties of Solutions of Oat β‐Glucans. Journal of Food Science. Retrieved from https://onlinelibrary.wiley. com/doi/abs/10.1111/j.1365-2621.1987.tb14083.x
Cholesterol-lowering effects of oat β-glucan: a meta-analysis of randomized controlled trials. Retrieved from https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25411276
State of the Art Reviews: The Oatmeal-Cholesterol Connection: 10 Years Later. American Journal of Lifestyle Medicine. Retrieved from https://journals.sagepub. com/doi/pdf/10.1177/1559827607309130.
Comparisons of viscous properties of oat and guar gum and the effects of these and oat bran on glycemic index. Journal of Agricultural an food chemistry. Retrieved from https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jf00093a036
Meydani, Mohsen. (2009).Potential health benefits of avenanthramides of oats. Nutrition Reviews. 12(1), 731-735. DOI: 10.1111/j.1753-4887.2009.00256.x
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